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ムラサキイモ色素 (Purple sweet potato colour)

キリヤスレッド PSP、キリヤスレッド PSP-135P

 サツマイモの塊根から得られた、シアニジンアシルグルコシドおよびペオニジンアシルグルコシドを主成分とするものをいう。
 紫赤色を呈する。

 ヒルガオ科サツマイモ
Ipomoea Batatas POIR.)の紫色の塊根より、乾燥、粉砕して得られたもの、または室温時水若しくは弱酸性水溶液で抽出して得られたものである。
 主色素はシアニジンアシルグルコシドおよびペオニジンアシルグルコシドである。

簡略名:アントシアニン、アントシアニン色素、野菜色素

【食品への表示例】
ムラサキイモ色素、着色料(アントシアニン)、アントシアニン色素、野菜色素
 


ムラサキイモ色素溶液

    

キリヤスレッドPSP
クエン酸緩衝液(pH3)(添加量0.08%)

     
【色素のpH変化】    

pH 3.0

pH 5.5

pH 8.0

キリヤスレッドPSP(ムラサキイモ色素)添加量:0.050 %

コメント:pH 3.0で鮮明な紫赤色、pH 5.5で薄い紫赤色、pH 8.0で紫青色になる。
ムラサキイモ色素はpH 3.5以下の領域で安定であり、pH 3.5以上の領域では経時的な安定性はよくない。
色調はアカキャベツ色素とよく似ているが、濃度感がある。


 
 アントシアニン色素のシアニジンアシルグルコシドおよびペオニジンアシルグルコシドが主成分で、紫色を呈する。
 水、アルコール、プロピレングリコール、酢酸などに可溶で、油脂に不溶。
 耐熱性、耐光性は他のアントシアニン色素に比べて優れていて、比較的安定。


 

ムラサキイモ 

 

ムラサキイモの花

 

サツマイモの栽培


学名:Ipomoea batatas
花期:夏

 原産地はメキシコ中部〜ガテマラ。
 標準和名はサツマイモで,それは薩摩(鹿児島)から全国に広まったからということを表している。
 鹿児島では「リュウキュウイモ(琉球芋)」で,沖縄では「カライモ(唐芋)」で,中国では漢名「カンショ(甘藷)」。
 日本でサツマイモの普及に功績のあった青木昆陽は「甘藷先生」と呼ばれた。
 ヒルガオ科なので,花はヒルガオ(昼顔)に似ている。

 現在知られている品種は約500で、色素の原料となる山川紫もサツマイモの変種。
 現在、色素の収穫が多く、色素安定性の高い品種に改良されている。


天然色素一覧表   赤ダイコン色素   ブドウ果皮色素